【在日中国人の相続と日本不動産】(詳細版)
中国籍配偶者が亡くなった場合の相続人確定と相続登記の実務 ……

近年、日本の外国人受入れを取り巻く環境は大きく変化しています。
2025年には訪日外国人が4,000万人を突破し、在留外国人も400万人規模へと拡大しました。さらに、就労目的で在留する外国人は250万人を超え、労働市場における外国人の存在は不可欠なものとなっています。
こうした状況のもと、従来の技能実習制度については、
といった課題が指摘されてきました。
これを受けて、2024年に成立した改正法により、
技能実習制度は廃止され、「育成就労制度」へと移行し、2027年4月より施行されることが予定されています。
育成就労制度は以下の法令・規程に基づき構成されています。
・「育成就労法」(正式名称:育成就労に関する法律)
・出入国管理及び難民認定法(入管法)改正
・育成就労制度運用要領(令和8年2月公表)
入管法側では「在留資格『育成就労』」の創設・手続が位置づけられる
本制度の基本理念は、
「人材育成」と「適正な労働力確保」を両立させつつ、適正な就労環境を確保することであり、
従来制度との最大の違いは、転籍(一定条件下)を認める点にあります。
技能実習制度においては、全国で3,700以上の監理団体が存在し、
を担ってきました。
しかし、育成就労制度では、この枠組みが見直され、新たに【監理支援機関】という制度が導入されます。
監理支援機関は、特定技能制度における「登録支援機関」と類似する役割を担いながらも、
が求められる点に特徴があります。
育成就労制度運用要領において、監理支援機関には以下のような要件が求められています。
監理支援機関は、
法人格を有する団体であることが必要とされます。
以下のような体制整備が求められます。
これは特定技能制度における登録支援機関の基準と同様の構造を持ちますが、
育成就労ではさらに監査機能との連動性が重視されます。
重要なポイントとして、
が明示的に求められています。
これは従来の監理団体において問題となった「名目的監査・実質的従属関係」を防止する趣旨です。
が必要とされ、形式的な法人では許可が下りない構造となっています。
ただし、優良要件など「追って示す」とされている部分は、 まだ詳細未定である。
育成就労制度の大きな特徴の一つが、外部監査の強化です。
監理支援機関または受入体制に対し、独立した第三者による監査機能の導入が求められています。
外部監査人については、法務・労務・会計等の専門性と独立性が求められており、
資格は限定されていないものの、実務上は行政書士、社会保険労務士、弁護士等の専門職が候補となり得る。
外部監査人は以下の事項を確認します。
単なる書類確認ではなく、実地性・実効性のある監査が求められています。

現在、技能実習制度において活動している監理団体は、制度廃止に伴い、
のいずれかを選択する必要があります。
特に実務上想定されるのが、「既存監理団体が監理支援機関として再許可を取得するケース」です。
監理団体としての許可は、新制度には引き継がれません。
したがって、新たに監理支援機関としての許可申請が必要となります。
審査ポイントとして:
が厳格に審査されることが想定されています。
育成就労制度において、行政書士の役割は大きく拡大します。
行政書士は、
を有することから、外部監査人としての関与が制度上想定される専門性に合致し得る。
など、制度対応の中核的役割を担うことが可能です。

従来制度に比べ、
が重視されるため、形式的な書類整備のみでは不十分です。
監理支援機関と受入企業との関係性については、
を含めた包括的なチェックが必要となります。
制度の複雑化により、
との連携体制が重要となります。
育成就労制度は、単なる制度変更ではなく、日本の外国人労働政策の構造転換と位置付けられます。
その中で監理支援機関は、
を併せ持つ重要な存在となります。
今後、既存の監理団体の多くが再編・再許可を迫られる中で、適正な制度理解と実務対応が不可欠です。
行政書士としては、
の各分野において専門性を発揮し、制度の適正運用に寄与することが求められています。
※本コラムは、令和8年2月公表の「育成就労制度運用要領」および関連法令・公表資料に基づき作成しています。今後、政省令・告示・Q&A等の改訂により、運用内容が変更される可能性があります。
